カーペットやジョイントマットのジレンマを、無垢フローリングで解決?

お子さんが小さいうちは、フローリングの上にカーペットやジョイントマットを敷いている方も多いと思います。しかし、カーペットの掃除や洗濯が大変、マットの下にゴミがたまる・・・など、ジレンマを抱えてしまうことも。そんな問題も、無垢フローリングで解決できないのだろうか?

そもそもカーペットやマットを敷く理由

そもそもなぜ、フローリングの床の上にカーペットやマットを敷くのでしょうか?理由としては

・赤ちゃんや子どもが床に座って冷たくないように

・大人も、冷たいフローリングで足元が冷えないように

・床が硬いのでクッション性が欲しい

・汚れや傷の防止

・音が下の階に響かないように

などが考えられます。

下2つは、マンションなど賃貸の場合は家に傷をつけてはいけないし、ご近所の迷惑も考えると、仕方ないのかもしれません。でも上の3つは、複合フローリングやビニールなど、床が冷たくて硬い素材でできていることが原因のように思えるので、素材を変えてみると解決するのかもしれません。

カーペットやジョイントマットの問題点

床が冷たい問題や傷や汚れなどを、カーペットやマットを敷くだけで解決できるなら便利ですよね。ところが、カーペットやマットを敷いたことによる別の問題も出てくるのです・・・。

まず、カーペットの繊維はフローリングに比べて、ダニが発生しやすい環境になります。生活するうちに知らずにたまっていくホコリや髪の毛、食べこぼしなどが、ダニのえさになってしまいますので、掃除機などでこまめに掃除する必要があります。また暗い色のカーペットだと、フローリングよりもゴミが目立ちにくくなるので、気が付いたらしばらく掃除してなかった、なんてこともあるので注意したいものです。

また、醤油やジュースなどの液体をこぼすと、さっと拭けばOKなフローリングに比べて、カーペットはしみ込んでしまいやすいので、掃除機をかけるだけでなく定期的にお洗濯も必要になってきますよね。濡れて重たくなったカーペットを干すのは、意外と重労働で面倒だったりします・・・。

そして、カーペットの種類によっては、滑ったりつまづいたりしないように注意も必要です。

次に、樹脂などでできたジョイントマットです。ホームセンターなどで必要な枚数だけ買うことができ、クッション性もあるので便利ですよね。しかし、このつなぎ目から、細かいゴミが知らないうちにマットの下にたまっていきやすいのです。マットの上は掃除していたけど、久しぶりにマットをめくってみたらゴミの山が・・・なんてことも。

また、樹脂製のマットは吸湿性がないため、フローリングとマットの間に湿気がたまりやすいのも難点です。特にジョイントマットの上に布団を敷いて寝ている場合、寝ている間にかいた汗が大量の湿気となり、気づかない間にマットの下がカビだらけになっていることも。

そんな事態を防ぐためにも、定期的にマットをめくって掃除機をかけたりマットを拭いたりする必要がありますが、これまた面倒。そして、子どもが成長した後に使わなくなったマットは、結構かさばるゴミにもなってしまいます。

このように、カーペットやジョイントマットには、いい点もありますが、特に衛生面では問題を増やしがちです。これって、本当に子どものためになっているのかどうかちょっと疑問が湧いてきます。

無垢フローリングで、ジレンマを解決できるか?

床が複合フローリングのままだと冷たくて硬い。でもカーペットやマットを敷くと掃除が大変になる。そんなジレンマを、無垢フローリングで解決できないでしょうか?

まず、「床が冷たい・硬い」問題について。無垢フローリングは断熱性があるので、あたたかみを感じやすい素材です。表面の仕上もビニールやウレタン塗装のように冷たく感じないので、お子さんにとっても居心地がいいでしょう。スギなどの柔らかい素材なら衝撃吸収性もあるため、ある程度のクッションにもなります。

そして、「衛生面」の問題について。本物の木でできた無垢フローリングなら、樹木が本来持つ抗菌作用があります。特にヒノキやヒバなどの針葉樹では、カビの生育を阻害したりダニの行動を抑制する効果があると報告されています。カーペットなどの繊維と比べても、ダニの住処になったりホコリがたまる可能性も低くなり、掃除がしやすいのも特徴です。

「汚れや傷」については、無垢フローリングは硬いウレタン塗料などでコーティングしないと、どうしても傷がつきやすいものです。しかし、自然オイルなどで塗装すれば、木の呼吸を妨げずにある程度の汚れは防ぐことができます。そしてひどい汚れや傷が気になるようなら、サンドペーパーなどで削り取ることができます。これは、表面にシートを貼ってある複合フローリングではできない対処法です。

音が響く問題については、床下の構造や張り方で解決できる場合もあるので、リノベーションの際に施工で対策できる可能性があります。

無垢フローリングなら、あたたかみがあって衛生的な床に

ということで、問題を一挙に解決とはいかないかもしれませんが、床を冷たい複合フローリングから無垢フローリングに変えることで、カーペットやジョイントマットを敷かなくても、あたたかみやクッション性があり衛生的な床を実現できそうです。

小さなお子さんのいる家庭でよくある、カーペットのジレンマ。解決するために、無垢フローリングも選択肢の1つとして考えてみてはいかがでしょうか?どのくらいあたたかみや柔らかさがあるかは、実際に触れてみて確かめてくださいね。